海の恵み・昆布
海水には90数種類の天然元素の全てが
含まれていますが、海藻はそれら元素を
体表面全体で吸収し、蓄積しています。
そのため、海藻は私たちの健康に必要な
ミネラルの宝庫といわれています。
私たちの血液中の必須微量元素の比率と、
海水組成のそれらの比率は
ほぼ同じであることが知られていますが、
これをみても海藻食がいかに大切かが分かります。
さらに、海藻類はほとんどの種類の
ビタミン類を豊富に含み、
海の野菜ともいわれています。
食物繊維たっぷり!
海野菜・昆布の栄養の主役はなんといっても
多種多様の食物繊維であるといえます。
現代の私たちの食生活で最も不足しているといわれる
食物繊維ですが、海藻類は生理的活性の高い
水溶性食物繊維の最良の供給源なのです。
昆布のねばねばパワー
昆布が多量に含んでいる水溶性繊維は、
昆布の、いわゆる「ねばねば」の中に含まれる、
「アルギン酸」と「フコイダン」という
褐藻類特有のもので、褐藻以外からは
絶対に摂ることのできない水溶性繊維であり、
食物繊維の中の超すぐれものなのです。
このアルギン酸とフコイダンは食物繊維ですから、
私たちの人間の消化酵素では分解されず、
消化も吸収もされません。
ただ水に溶けてヌルヌル、ドロドロの状態で、
一緒に食べた食物と混じり合い、
胃や小腸での通過時間を長引かせて、
食物の消化と吸収をゆっくり、ゆっくりと進めます。
とくに、ブドウ糖の吸収がゆるやかになり、
血糖の急激な上昇を抑えるので
糖尿病の予防につながります。
また、アルギン酸は
余分な塩分(ナトリウム)を吸着して
排泄するため、高血圧症を予防します。
余分な脂肪分を吸着し、
胆汁酸の再利用を妨げることで、
血液中の悪玉コレステロール量を減らし、
肥満、高脂血症、そして動脈硬化を
防ぐといわれています。
これらは私たち日本人に多い心臓、
脳血管疾患の予防につながるといわれています。